Tidy First?

“Tidy First? 個人で実践する経験主義的ソフトウェア設計”

 2024年の年末に発売されてすぐに話題になっていて気になっていたのですが、2025年に入ってからようやく購入して先日読み終わりました。 オライリーの書籍なのに、通勤途中の電車内で読みやすいサイズですし、内容もすらすらと読めて本当にオライリーの本なのだろうか?と思いながらも楽しく読めました。

 3(?)部作の1冊目らしく、タイトルの通りプログラマー個人の動き方、考え方に焦点を当てた内容となっています。

 若い頃は色々と考えて(個人的に)効率的だと思えるコードを書こうとしていたけれどもプロジェクトのスケジュールとかなんやかんやで上手くできなかったり、そこそこ年次を経てある程度管理する立場になった頃にプロジェクトに対して意味のない人間関係の板挟みにあったりしてわかってはいるけれども保守性とか可読性とかを無視したコードを量産してしまっていつかはリファクタリングしたいと心に抱きつつも満足に対処できる時間はなかなかなかったり、とあまり楽しくは無い事も含めて思い出しつつ、著者のようなすごい人でも少しは凡人と同じような悩みを感じていたりしたんだなとしみじみしました。

ビジネス思考の人たちと技術思考の人たちの関係はいちばん険悪

 という1文には笑ってしまいました。 どこでも、そうなんですかね。

 今作は個人に向けてですが、シリーズの続刊では、システムを直接変更できる人同士の関係を検討する。そうです。 続刊も非常に気になるところなのですが、とりあえず仕事等で関わっているシステムを直接変更できる人やその周辺の人にも今作を読んでもらってその人達の心に少しでも共通の認識が芽生えれば、それだけでも良い方向に進みそうな気がしました。

 とりあえず、まだ読んでいない人には布教しながら、コードをバランスよく改善しつつ、続刊を待ちたいと思います。

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